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感情世界ナノ
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人になった化け物は何を見て何を思うのか 第9話「最初で最後の最終決戦!ルールVSリリス!!」

ーーー夜 リリスとルールの強大な力により、先程まで待っていた光虫たちは消え、緩やかな風が鳴り止み静かな夜へと変わってしまった。 リリスは【存在の勇者】の力を解き放ち、龍神と存在の勇者の最終決戦が今、始まろうとしていた。 「先手を譲ってやるゥ、わえは最強だからなァ?」 ルールはリリスが勇者の力を解放しても尚、余裕の表情を崩さない。 「では……やらせてもらいますね……!いきますよっ!!」 そうリリスが言った瞬間ーーー シュンッ! ーーーリリスはルールの目の前から一瞬で消えてしまった。 「なァ……!?」 バキィッ!!! 「ぐゥッ……!」 リリスは目にも止まらぬほどのスピードで一気にルールとの間合いを詰め、ルールの顔を殴った。 ザザァッ……! ふらっとルールは一瞬よろけるが、足でしっかり踏み耐え素早く体制を立て直し、すぐさまリリスに殴りかかる。 「がァッ!!」 ブンッ! が、リリスにひらりと避けられーーー ドゴォッ…!! 「がァッ……!?」 リリスのパンチがルールの腹部に深く入り、ルールはぐったりとリリスにもたれかかってしまう。 先程の状況とはぐるりと逆転してしまっていた。 「……負けを認めてくれませんか?ルールさん」 リリスはルールの耳元にそっと呟いた。 「ククク……こんな楽しい闘いをォ、わえがやめると思うかァ?それにィ貴様の力はよくわかったァ……!!」 ルールは汗を垂らしながらも楽しそうに笑った。 「わかったなら……降参してくれるとありがたいですね!」 ドガァッ!! 「グッ……!」 ヒュウウウゥゥゥゥン! ダッ!! リリスはルールを蹴飛ばし、追撃する。 「はぁっ!」 リリスは更にルールを殴ろうとするがルールに受け止められてしまう。 ガシッ! 「!」 「……だから貴様の力はわかったと言っただろうゥ?次はわえの番だァッ!!!」 ルールは掴んだリリスの右手を引き両手で強く掴みーーー 「だァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」 グルングルンと回り上空へと吹っ飛ばす。 ヒュウウウゥゥゥゥンッ!! 「ッーー!!」 リリスは体制を立て直そうとするがーーー 「火球ゥッ!!」 ルールは両手から巨大な火球をリリスに向かって撃ち放った。 「くっーー……!!」 ドッガアアアァァァァァァン! パラパラパラ…… リリスは飲み込まれ、火球は大爆発を起こした。 「まだだァァァァァァッ!!」 爆発した場所へと飛び上がり、猛スピードでリリスの方へと突っ込んでいく。 左手には火球を纏わせている。 「ルールさぁぁぁぁぁんッーーー!!!」 リリスも右手に勇者の力を纏い、ルールに向かう。 二人は衝突しーーー バキィィィィィィンッ!!!!! 「がァッ……!?」 「くっ……!?」 二人は互いの顔を殴り合った。 「ぐぐゥッ……!」 「ふふぅッ……!」 2人はお互いによろける。 「だァァァァァァ!」 先にすかさず動いたのはルールだ。 ルールは右足でリリスを蹴るが、左腕でガードされる。 ブンッ! ガシィッ! 「ふっ!」 リリスはルールに突進し、そのままルールを抱きしめ、二人は地面へと勢いよく落下していく。 「なァッ!?」 「落ちる時も一緒ですよっ!」 リリスは力を全開にし、更にスピードを上げていく。 ヒュウウウゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!! ドガアアアァァンッ!!! やがて二人は地面に落下し、辺り一体は光に包まれ大爆発を起こした。 落下した地点からは抉れたかのような巨大なクレーターができていた。 そして数秒も経たないうちに二人は起き上がり距離を取った。 「……ッゥッ……ぐゥッ……!」 わえの体が震えているゥ……。 以前なら体力がなかろうと気力だけで1ヶ月は闘えたんだがなァ……。 今のわえはここまで力がないのかァ……! ルールは自身の体を見る、ボロボロだ。 ドラゴン戦での傷は休んだとはいえまだ完治していない。 そこから更にリリスとの闘いで傷を負ってしまった。 ノエラの肉体にまだ完全に慣れていないせいもあり、今のルールでは体力の限界を迎えていた。 「はぁ……はぁ……ぐっ……!」 一方でリリスも力を解放する前にかなりダメージを受けており、ルールと一緒にいたいその一心だけでなんとか立っている状態だ。 「……降参したらどうだァ?ふらついているんじゃないかァ?」 「ルールさんこそ、全身ズタボロじゃないですか……私と変わらないですよ」 リリスはこんなにズタボロになって余裕がなくとも笑顔を見せた。 「フン……遊びは終わりだァ……そろそろ終わらせてやるゥ……!!」 ルールはリリスに向かい力を振り絞って走り出す。 「そうですね……じゃあ恨みっこなしですよっ……!!」 リリスもルールに向かい走りだした。 二人の体力はもうない、この攻撃が決め手となるだろう。 二人は叫びながら今持てる全ての力を振り絞る。 タッ! タッ! タッ! タッ! 「だァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」 「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」 「わえの勝ちだァァァァァァッ!!!!!」 「勝つのは私ですーーーーッ!!!!!」 バキィッ!! グラァッ……。 二人の攻撃がお互いの頰に深く入り込み、二人はゆらりと倒れた。 ドサッ……。 倒れた後、すぐにルールが立ち上がった。 グググ……! ザッ……! 「ぐゥ……ふゥ……!」 「ハハハッ……!」 「わえの勝ち……だァ……」 ドサッ……。 そう言いルールはすぐ倒れてしまった。 「……ふ、ふふふ……」 グググ……! リリスがゆっくり立ち上がる。 「……私の勝ちですよっ……!ルールさん……!」 リリスはふらっと立ち上がり、ルールに近づいた。 「…ソ……が…ァ…」 ルールはリリスの立った姿を最後に見て、気を失ったーーー ーーー 次回「忘れていたもの」

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