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感情世界ナノ
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復讐されたいおとしごろ!序章その3

「レレイル」 ふふっ、いえーーい! 2人はハイタッチを交わす。 後、1時間もすればあの人は来るでしょう。 ですが、貴女は私には絶対に勝てません。 本気になった氷結の魔女は、怖いんですからね。 さぁ、早くきてください。 貴女を殺”してディルの隣にいるのはこの”私”ですから。 ーー45分後 ヒュオォォォォォォーー レレイルの住むこの山、氷魔山は普段よりも強烈に吹雪いている。 ザッ…… 「レア」 ついに辿り着いた……。 この家に、ディア姉はいるッ……! レアが屋敷を見上げているとーー 「???」 やっと辿り着いたようですね。 「レア」 ーーー! レアは声がした家の屋根上に目を向ける。 「レア」 貴女は……。 「レレイル」 私は【氷結の神】レレイル・ロワール。 貴女の大好きなディア・ルースを奪った張本人です。 「レア」 氷結の神レレイル……! お前が”私の”ディア姉をッ……!! レアはレレイルを睨みつける 「レレイル」 “貴 女 の” デ ィ ア ・ ル ー ス で は あ り ま せん よ。 「レア」 ッーー!? レアの体が一瞬震えた。 私が、恐怖を感じた……? 言葉にできないほどの圧力……。 これが”神”なの……? 「レレイル」 ……ふふ まぁ、そう怯えないでください。 貴女の愛しいディア・ルースはそこにいますよ。 「レア」 ディア姉ッ……! レレイルの指さした方向へすぐさまレアは振り向く。 「ディア」 ……。 ディアは氷でできた十字架に磔にされていた。 「レア」 ディア姉ッ!! レアはディアの方へ向かおうとするが、 バッ! 「レレイル」 ディア・ルースが欲しいなら私から奪ってみなさい、人の子よ。 レレイルが立ち塞がる。 「レア」 ……貴女如き、すぐに片付けてあげる。 私からディア姉を奪い…… 悲しみと怒りに打ち震えた私の剣の前には、神なんて私の障害ではないッ!! レアは鬼気迫る顔でレレイルに襲いかかった。 「レア」 ふっ……! レアはレレイルの首を刎ねようと体を捻り、勢いよく横切りした。 ザシュッ! 「レレイル」 ッーー! レレイルは後退し、紙一重で避ける ピシュッーー! いや、避けきれてはいなかった。 「レレイル」 くっ……! ディルの三倍強いとは聞いていましたけどここまでとは……! レレイルの頬に剣が擦り、スーッと線が入る。 そこから少し血が流れた。 「レア」 さっきの圧力は凄かったけど……貴女、そこまで強くないのね? 「レレイル」 ……さぁ、どうでしょう? たかが頬にかすり傷をつくった程度で私の実力を見極めたつもりですか? レレイルは頬から出る血を拭いながら言った。 「レア」 ええ…私、”目”がいいの……。 一瞬でも剣を交えれば相手の強さは嫌というほどに理解できる。 貴女は”ディア姉よりも一段弱い”。 そんな貴女と私の実力差は覆せない、どう足掻こうとね……。 今のうちに降参をオススメする……。 ニヤリと笑みを浮かべながらレアは剣をレレイルに向かって突き出す。 「レレイル」 降参?馬鹿げたことを。 私は絶対にしませんよ。 確かに、貴女と私ではかなりの実力差があります。 が、実力差なんて実際どうにでもなるんです。 純粋な強さだけが全てではないと未熟な貴女に教えてあげますよ。 レレイルは涼しい顔でレアに指を刺す。 「レア」 そこまで言うなら見せてもらおう……! その純粋な強さ以外の強さというものをッ……!! レアはそう言い放ち、一気に距離を詰める。 「レア」 はあぁぁぁぁぁぁぁッ……!! ガキィッ! バキィッ! ジャキィッ! レアの凄まじい剣の猛攻がレレイルを襲う。 「レレイル」 ……。 レレイルはいなす躱すの防戦一方で全く反撃していない。 ピシューー ザシュッーー レレイルは守りきれず、体のあちこちに切り傷が入っていく。 「レア」 どうしたのッ……!! あれだけ大口叩いておいて、守ってばかり……!! ドガァッ!! レアはレレイルを蹴り飛ばす。 ヒュウゥゥゥゥゥゥ! 「レア」 もうこれで終わらせるッ……! “エヴォスラッシュ”ッ……!!! レアは剣から刃の形をしたエネルギー波を繰り出す。 「レレイル」 ……。 ドガアアァァァァァァァン!!! レレイルにエヴォスラッシュは直撃し、大爆発が起きる。 「レア」 ……終わった。 レアはふぅと一息つく。 ーーー一方ディアは。 「ディア」 ……。 ワーー、あのコさらに強くなってなーい? 顔を合わせるたびにどんどん強くなってる気がするネー。 レレルもボコボコのボッちゃんだしー。 でも、ウチのレレルを舐めないでよね。 この”雪山という条件”ならレレルに勝てるのはワタシくらいしかいないからッ!!! レアー?貴女に勝てるかなぁ? ふっふっふっ……!! アーハッハッハッハッハッ!!!! ーーー 「レア」 ふ、ふふふ……あははっ…やっとディア姉が……私の手の中に……。 今行くよッ……!ディア姉ッ……!! レアは喜びに打ち震えながらディアに近づこうとした。 その時ーー 「レレイル」 誰が貴女の手の中に、ですって? 「レア」 えっ……ーー!? 背後から肩を掴まれ、振り向くとレレイルがそこに立っていた。 「レア」 何故ッ……!? バッ! レアは掴まれていた肩を振り解き、距離を取る。 「レア」 貴女は確かに直撃したはず……。 何故生きているのッ……! 「レレイル」 さぁて、何故でしょうね? 自分で考えてみては如何ですか? 「レア」 くっ……何故……。 レアはレレイルを睨みつけていると、あることに気づく。 ……! さっきまであった切り傷が一つもないっ……! まるで最初から切られてなかったかのようにッ……。 もしかして……レレイルは高い再生能力を持っている……? だから私の技を受けても傷一つないんだ……。 ならば……! 「レア」 再生するよりもはやく消滅させればいいッ……!! レアはレレイルに飛びかかり再び斬撃の猛攻を仕掛ける。 「レア」 はっ……! ブォン!! レアの斬撃は空を切る。 「レア」 なっ……! 「レレイル」 ふっ……。 レレイルは完璧に掠ることなく避けていた。 「レア」 一回かわした程度でッ……!! 調子に乗るなァッ……!!! ブンッ!! ブンッ!! ブンッ!! ブンッ!! レアが猛攻撃を仕掛けるが、レレイルに全て避けられる。 「レア」 ッーーー!? 何で当たらないのッ……。 レアは攻撃が全く当たらないことに苛立ちを感じていた。 「レレイル」 なんで当たらないのって顔してますね? 教えてあげましょうか? ドガァッ! レレイルは隙を見つけてお返しと言わんばかりにレアの腹部を蹴り飛ばす。 「レア」 ぐっ……! 「レレイル」 貴女は、攻撃が単調すぎるんですよ。 おかげで少し動きを観察しただけで見切れてしまいました。 「レア」 私の攻撃が……単調……? 「レレイル」 えぇ、貴女は強さに反して動きが全くなっていない。 素人みたいなものです。 単純な強さなら貴女は強い、しかし技術が全くなっていないから足元をすくわれやすいんですよ。 「レア」 ……なるほど……。 「レレイル」 自分の弱点を学べて良かったですね。 まぁ、これから貴女は私に殺されるので何の意味のないことですが。 レレイルがそう言った瞬間ーー姿が消えた 「レア」 消えーー ビュンッ!! 「レア」 ッーー!? ガキィッ! ギリリィ…! レアとレレイルの剣がぶつかり合う。 「レア」 気配を感じさせずいつのまに背後に……! 「レレイル」 よく気づきましたね、凄いですよ。 大体の人間はこの攻撃でやられてしまうんですが……。 「レア」 貴女に褒められてもッ……全然嬉しくないッ!! 鍔迫り合いの中、レアは力づくで押し返し、レレイルの体制を崩す。 「レレイル」 くぅッ……! 流石に体制を崩されてはレレイルでも避けることはできない。 「レア」 この距離からなら流石の貴女でもタダじゃ済まないでしょッ……! 受けるがいいッ!! エヴォ!!スラァァァァァァシュッ!!!!! レアはレレイルの胸部に渾身の力でエヴォスラッシュを炸裂させる。 ドゴォッ!! 「レレイル」 かはッ……!? 「レア」 はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!! さらにレアは力を込める。 メキメキメキィッ!! 「レレイル」 がッ……! レレイルの悲痛の叫びと共にーー ドッガァァァァァァァン!!! 大爆発が起きる。 パラパラパラ……。 モクモクと黒煙が舞う。 「レア」 くっ……。 レアもエヴォスラッシュの爆発に巻き込まれ、多少のダメージは受けてしまっていた。 あの神はどうなった……? 直撃してない私ですらこのダメージ……。 受けた本人には相当のダメージが入っているはず……。 「レア」 ……。 レアは考えながらも黒煙の中、警戒を怠らずにしていた。 「レア」 ……レレイル・ロワール……。 貴女、まだ生きているでしょ……。 さっさと出てこい……。 レアがそういうと背後から気配を感じた。 「レア」 後ろかッ……! レアが後ろを振り向くと、そこには誰もいず ガッ! 「レア」 ぐっ……!? 前方から手が出てきて、レアの首を強く絞めた。 煙が晴れる。 そこには左腕は吹き飛び、体にぽっかりと穴が空いていたボロボロのレレイルがいた。 「レレイル」 さっきの攻撃は見事でした。 自分へのダメージを考えず、私を確実に倒せる方法を取ったのは常人ではできないことです。 「レア」 な、なぜ……!け、気配が…… 「レレイル」 ああ、あれは気配を誤認させたのですよ。 今から死ぬ方に説明するのも面倒ですから、自分で考えてくださいね。 レレイルの受けた傷は再生されて完治していく。 レアはその様子を見て気づいた。 「レア」 ぐっ……。 この神は…レレイル・ロワールはこの強烈に吹雪く”雪”を利用している……! 雪がレレイルに当たるたび傷が癒えて再生されていっている……! ーーとなるとさっきの気配のズレも、気配すら消えた瞬間移動もこの雪を利用した力かもしれないッ……! レレイル自身に私を倒す力はないけど……圧倒的能力の手数で押し負けているッ……。 この状況を何とかしなければッ……私の土台に落とさなければ……私に勝ち目はないッ…!! 「レレイル」 さっさと終わらせてあげますね、さようなら。 私のものに愚かにも触れてしまった人の子よ! レレイルはさらに力を入れようとするがーー 「レア」 さ…せっ…るかぁッ……!! ブチィッ! レアはレレイルの腕を掴み、馬鹿力で引きちぎった。 「レレイル」 ぐぅっ……!? 何という荒技ッ……! 「レア」 くっ……! バッ!ヒュウゥゥゥゥゥゥ!! レアはレレイルから離れ上空から急降下する。 「レレイル」 逃すと思いますか! シュン! レレイルはふっと姿を消しーー 「レア」 やっぱり……! これも雪を使った力ッ……! 予測しろッ……! レレイルはどこに来る……? 前方、背後、左右…… いやーー 「レア」 私の死角……懐だッ……!! シュン! 「レレイル」 なっーー! ドッゴォ! レアは体制を立て直し、現れたレレイルにドロップキックをかます。 「レレイル」 ぐあぁッ……!? ヒュウゥゥゥゥゥゥドガァァァン!! レレイルは勢いよく落下していき地面に打ち付けられる。 「レア」 まだだッ……! エヴォレインッ……!! レアはレレイルに向かいながら手から無数のレーザーを撃ち放つ。 ドガガガガガガガガッ! 雨あられとレーザーは撃ち放たれ、黒煙が舞う中、黒煙の中からレレイルがエヴォレインから逃げるように駆け抜けていく。 タッタッタッタッ! 「レレイル」 くっ…! 戦いの中で成長していっている……! 1番厄介なタイプですよあの子ッ……!! 持久戦なら私に分があると思いましたが逆ですね……。 あの子の異常な成長速度は想定外です……! ディルもここまでとは思っていなかったでしょう……。 ああいうタイプの相手に長期戦は返って悪手……! あの子が成長して私が再生するよりも早くさらに致命的なダメージを負わすことが出来るようになってしまえば、流石の私でも倒れてしまいます。 今や瞬間移動も読まれ……更には技の技術まで追い抜かれてしまったら私に勝ち目は完全になくなる……。 “今の私”じゃ勝てませんね、このままだと。 ドガガガガガガガッ!! 避けながらエヴォレインから逃げていたレレイルは立ち止まり、レアの方へと振り向いて放たれる無数のエヴォレインをーー 「レレイル」 アイスミラー オーロラのようにも見える氷の風を貼り、エヴォレインを全て飲み込みーー 「レア」 何っ……!? ドガガガガガガガッ!! ーー跳ね返す ドガガァァァァン!! エヴォレインはレアに命中し、大爆発を起こす。 「レレイル」 ふっ……! レレイルはすかさず姿を消し、レアのいる場所まで一気に距離を詰めーー レアの真横から現れ、斬りかかる。 バキィッ! 「レレイル」 ごっ……!? レレイルの攻撃は避けられ、頬を勢いよく殴られる。 「レレイル」 ッ……! バッ! レレイルはすぐさま距離を取り、やがて煙は晴れる。 「レア」 視界が見えなくても、気配が感じなくても、私には貴女が見えている……。 もう、その瞬間移動は私に通用しない。 「レレイル」 やはりもう完全に通用しませんか……。 困りましたね…。 「レア」 だからあの時降参を進めたのに……。 もう撤回はできない、貴女はここで二度と私の邪魔ができないようにきちんと殺”す……! 「レレイル」 ふっ……くふふ……! 「レア」 ……何がおかしい? 劣勢のあまり精神がおかしくなった……? 「レレイル」 違いますよ、貴女がひどい勘違いをしているからつい笑みが溢れてしまいました。 「レア」 何が違うというの、私は何も間違っていない……。 「レレイル」 いいえ、間違ってますよ。 私は”困りましたね”と言いましたが、貴女に勝つ方法がないから言ったんじゃないんです。 「レア」 何……? 「レレイル」 貴女に勝つ方法が”奥の手”しかないから困ったと言ったんですよ。 私はまだ力を隠しています、貴女なんていとも簡単にひねりつぶせる力です。 ですが、この力はまだ私には扱いきれなくこの世界を滅ぼしかねません。 だから、私は困りましたねと言ったのです。 「レア」 ……ハッタリを……。 私にはわかる、貴女はそれが限界……。 強がるのはやめたほうがいい……苦しくなるだけ……。 「レレイル」 貴女は”見えているようで見えていない”だけですよ。貴女のいう限界を超えたその先を。 「レア」 じゃあその力とやらを私に見せてみてよ、できるものならね……! 「レレイル」 ええ、いいですよ。 ーーとは言ったものの、奥の手を普通に使うなら今動けないディルの手を借りなければこの辺り一帯は愚か、この世界を破壊し尽くしてしまいます……。 どうしましょうか……。 レレイルが考えていると、雪がすり傷に当たり、再生する。 ……! いや、似たようなことはできるかもしれません……。 この降り注ぐ雪の力を吸収することが出来るならば、自分で制御できる範囲の力を得ることが可能かもしれない……! 一か八かでやってみますか……! 「レレイル」 ではお見せしましょう。 貴女なんて奥の手を使わなくとも、この新しい力で充分です! ぐっ……!はあぁぁぁぁっ……!! ビュオォォォォォォ!!! 強く吹雪いていた雪たちがレレイルを包み込んでいく。 「レア」 力が……どんどん上がっていく……。 やがて、雪は氷になり、球体へと変化する。 そして、氷の球体はヒビ割れーー パキッ パキパキパキッ! ドッシャァァァァァァァン!! 球体は砕け散り、レレイルが姿を表す。 「レア」 姿が、変わった……! 「レレイル」 ……想像以上のパワーアップですね。 奥の手を使わずとしてもここまでの力を得れるとは……。 レレイルは自分の姿を確認しながら少し驚いている。 「レア」 ……しかし強くなったといえど私より劣る程度……。 状況は変わっていなーーッ 「レレイル」 ばんっ ビュン! 「レア」 ーーい ドォッ!!! レアの頬をレレイルの放った氷弾が掠り、その背後にある山々が音もなく一瞬にして消し飛んだ。 レアの頬から血が垂れる。 「レア」 ーーーは……? 「レレイル」 最初のお返しですよ。 どうかしましたか?人の子よ。 「レア」 何故、私より弱いはずなのに、あんな力を……。 「レレイル」 ふふふ、どうやら貴女は正確に感じ取れていないようですね、私の力が。 怖いですか? 自分よりも弱いと思い込んでいた相手が自分よりも強いと理解したことが。 自分よりも強い相手がどれほど強いのかわからないことが。 人は未知なるものに恐怖します。 自分が知らないものが怖いんです。 それは今この状況も同じ。 貴女は私に恐怖している、怖くて怖くて手が震えてしまうほどに。 レレイルは不敵な笑みを浮かべる。 「レア」 ッ……! レアは言われて気づいた。 自分の手が気付かぬうちに震えていることに。 本能的に恐怖していることを、理解した。 「レア」 はぁッ……! ザシュッ! レアは自分の腕を切りつける。 「レア」 ぐっ……! 「レレイル」 ほぉ、手を切りつけて痛みでアドレナリンを出し、恐怖を強制的に沈めましたか。 「レア」 私の心は貴女なんかに恐怖していないッ……! 貴女になんかッ……絶対に負けるものかッ!! ディア姉と……一緒にいるためにッ!!! レア力を全開に引き出し、剣を構える。 「レレイル」 その望みが叶うことはないでしょう……。 だって私が壊すのですからッ!!! 貴女は!!今日!!!ここで終わるのですッ!!!!! レレイルも力を引き出し、剣を構える。 2人の戦いの行く末は一体どうなるのか。 次回序章最終回。 ーー ー 一方ディアはーー 「ディア」 すぴーー……。 寝ていた。

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