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感情世界ナノ
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全てを知ったその先には 第一章「ヤミ堕ち聖女サマ」 第4話「準備」

「え、えっとこの国の聖女様って……あのヴェール・ラスティアラ様のことですか!?」 フィーネは椅子からガタンと立ち上がってベルゼアーテにずいっと近づき、驚いた顔でベルゼアーテに聞く。 「そう、そのヴェール・ラスティアラさ、彼女のことはよーく知ってるからね、闇堕ちさせるのも簡単さ」 「先生すごいです!あ、でもどうやって聖女様に会うんですか?」 「会う手段はもう決めてあるよ、近々貴族だけで集まる聖女サマのお誕生日会があるらしい。そのお誕生日会に私たちも行くのさ」 「お誕生日会ですか。あれ?せんせいって貴族だったんですか?」 「違うよ?極々普通の一般市民さ」 「へ?じゃあどうやっていくんですか?」 フィーネはキョトンとする。 「今から貴族になるのさ」 さらりとベルゼアーテは言った。 「”え”っ”!?」 その言葉にフィーネはものすごくビックリした。 「どうやって貴族になるんですかっ!?」 「フフフ、私にはちょっとしたお偉い知り合いがいてね。その知り合いに任せれば貴族になんて簡単になれるのさ」 「えぇ!?凄いです!せんせいって色んな凄い人とお知り合いなんですね!」 「まあ五百年も生きてるからね、そのくらいはできるさ」 「ほへー……!」 フィーネがベルゼアーテの凄さに目を輝かせてるとベルゼアーテは椅子から立ち上がった。 「さて、聖女サマの誕生日会は2週間後、今日はゆっくり羽を伸ばすとしようか」 「え、準備とかしなくていいんですか?」 「まだ知り合いに話をつけてすらないからね、まだいいさ。それに今日はキミと出会いフィーネが助手になった日だからね。 ゆっくり仲を深めていこうじゃないか」 ベルゼアーテはフィーネに手を差し出す。 「せ、せんせいっ……!」 フィーネは目をうるうるとさせ、差し出された 手を繋ぎベルゼアーテを引っ張る。 「じゃ、じゃあわたしせんせいと色んなところ行きたいですっ!動物園とか遊園地とか美味しいお店におしゃれできるお店もっ……!」 「アハハ、焦っても逃やしないよ、助手の行きたい場所は全部回ろう。最初はどこに行くか決まっているのかい?」 「美味しいご飯をせんせいと食べたいです!」 「よしわかった、じゃあいこうか」 ガチャ 2人は手を繋いだまま家から出て色んなところを回り回った。 ーーー夜 22:30 ーー寝室 夜になり真っ暗な部屋には暖炉がぱちぱちと音を立てながらも暖かな光をベッドにいるフィーネ達に浴びさせる。 「すぅ……すぅ……せ……んせ……」 フィーネはベルゼアーテの服にしがみついてすやすや寝ている。 「よく寝ているね、まあ今日は朝から色々あったからね。本当に」 ベルゼアーテはフィーネの寝顔を見ながらそういった。 「……しかし、こんなに早く懐かれるとは思わなかったな。母親を早くから無くし、父親には愛情を注がれなかったからか……いやそれだと多少は警戒心も強いはずだけどね」 ベルゼアーテはフィーネを見ながら黙々と考える。 「ま、今考えても答えなんて出ないか。この子のことは、この子と一緒にこれから知ろう」 「それに、もういい時間だろう。そろそろ行くかな」 ベルゼアーテは時計を見てニヤリと笑う。 ーーークゼスタート城 クゼスタート城のとある豪華な一室でいびきをかいて寝ていた爺がいた。 「ぐぉぉ……ぐぅ……」 爺はいびきをかいて寝ていたが、 「ぐ……誰だ……!」 気配を察知した瞬間、ばっと起き上がり戦闘態勢を取る。 「やあ、腕は衰えてないようだね。クゼスタート王」 背後からクゼスタート王の顔横にベルゼアーテがぬっと現れる。 「お、お前はベルゼアーテッ……!な、何しにここにきたっ……!」 クゼスタート王はベルゼアーテを強く睨みつけた。 「なんできたと思う?当ててみせてよ」 そう言いながらクゼスタート王の前に立ち、ベルゼアーテはニコニコと微笑んでいる。 クゼスタート王はベルゼアーテの様子を見ながら考えていると、一気に血の気が引いた顔になる。 「ま、まさか……お前この国を滅ぼすつもりか!?」 「不正解だよ、どうしてキミはいつもそう物騒なことしか考えられないのかな」 ベルゼアーテはやれやれとため息をつく。 「それは貴様が40年前に帝国ガルダーテを気まぐれに滅ぼしたからだろう!!気まぐれでこの国まで滅ぼされちゃ敵わん!」 クゼスタート王はビシッとベルゼアーテに指を刺す。 「私はそんな簡単に国を滅ぼしたりしないよ、知りたいことのために必要だっただけさ。帝国の滅亡がね」 「この国は居心地いいし私は好きだよ、クゼスタート王。この国はまだ滅ぼさないと約束しよう」 ベルゼアーテは手を差し出す。 「まだ、か……その言葉信じよう。お前は約束を破ったことがないからな」 クゼスタート王はその手を握った。 「さすがわかってるじゃないか、キミが生まれた時から面倒を見た甲斐があったよ。あ、前みたいに師と呼んでくれても構わないんだよ?」 ベルゼアーテは自分に指を刺す。 「誰が呼ぶかっ!そんなことより結局のところ何しにここにきたのだ、何かワシに頼みたいことでもあるんじゃないのか?」 クゼスタート王は声を上げてベルゼアーテの手を離す。 「あるよ、キミからすれば簡単な頼み事さ」 「その頼み事とやらはなんなのだ?」 「私とある1人の少女を貴族にして欲しいんだよ」 「貴族に?構わんがどうしてまた?」 「この国に聖女サマがいるだろう?その子を闇堕ちさせようかと思ってね、2週間後に開催される誕生日会に行こうと思っているんだ」 「闇堕ちだと?悪に落とすというのか」 「別にいいだろう?あの聖女サマは”お飾り”なんだから。それに今の”教会”は真っ黒だからね、キミも気づいているだろう?」 「まああの聖女がいなくなったところで候補はいるがな。……教会の方は前々からどうにか尻尾を掴んで潰してやろうとは思っているが、中々上手くいかんくてな……」 クゼスタート王はそう言ってため息をつく。 「じゃあ頼み事を聞いてもらう礼として、教会を潰してあげようじゃないか」 「本当かっ!それはかなりこちらとしても助かる」 「フフフ、楽しみにしておくといいよ。それじゃあそちらも頼んだよ、クゼスタート王サマ」 そう言ってベルゼアーテはフッと消え去った。 「……疲れたし寝るか」 そう言ってクゼスタート王は再び寝た。 ーーー ーー ー 次回「お姫様とメイドさん」

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