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感情世界ナノ
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【全てを知ったその先には】    第3話「助手フィーネ誕生」

ーー昼 12:30 ベルゼアーテの家 「……んぅ……ぁ……?」 フィーネは目を覚ます。 眼を開けるとそこは見知らぬ天井だった。 「ふぁっ!?え、あ、え、ここはっ!?」 フィーネはバッと起き上がり、キョロキョロと見渡す。 木造の家でベッドの他には必要最低限以外のものは置かれていなかった。 「わ、わたし……一体……えっと……」 フィーネは今日の出来事を思い出す。 『強き瞳を持っている少女よ、私の助手になってくれないかな?』 『……なります……わたし……』 『ベルゼアーテさんの助手にっ……!』 『キミの名前はね……』 『フィーネ』 『フィー……ネ……?』 『そう、フィーネ・ヴェスタロッサだよ。今日からキミは』 『わたしはっ……フィーネ・ヴェスタロッサっ……フィーネ……ヴェスタロッサぁ……!うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……!!!』 「わたし……子供でいていいの……?」 「いいよ」 「いっぱい甘えてわがまま言っていいの……?」 「うん、大丈夫」 『わたしらしく生きていいのっ……?』 『キミらしく生きてくれた方が私は嬉しいよ』 『っ……ぐすっ……ひぐっ……うぅっ……』 ーーー ーー ー 「あ……あぁ……わたし2回もベルゼアーテさんに甘えて……迷惑かけちゃったかな……」 フィーネは顔が赤くなりもじもじする。 「……てことは……ここはベルゼアーテさんの家……?」 フィーネがそう言うと 「そうだよ」 フィーネの背後からベルゼアーテが現れた。 「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」 「ベ、べ、ベルゼアーテさんっ……!?い、いつからいたんですかっ……!?」 「キミが目を覚まして戸惑っている時からかな」 「さ、最初っからじゃないですかっ……いるなら言ってくださいっ……恥ずかしいですっ……」 フィーネは顔を真っ赤にしながら目を伏せがちに言った。 「ごめんね。あ、ちなみに私は迷惑だなんて思ってないよ助手」 「ぁ……も〜!!お口閉じてください〜!!」 フィーネは必死にぴょんぴょんジャンプしてベルゼアーテの口を塞ごうとするが、身長差で届かない。 「元気になったね、助手」 ベルゼアーテはしゃがみこみ、目線をフィーネに合わせ言った。 「そ、そうですか……?」 「何か憑き物が取れたような顔してるよ、今の助手は」 「……今のわたしがあるのはベルゼアーテさんのおかげです……。ベルゼアーテさんがわたしを暗いところから引っ張り上げてくれたんですよっ……」 「それは違うよ」 「え……?」 フィーネはキョトンとする。 「私はキミに手を差し伸べただけなんだよ、今のキミがあるのは以前からキミは変わりたいと言う思いがあったからだ。だからその手を掴み取って這い上がったんだよ」 「助手は強い子だ、心壊れて立ち上がれなくなろうとも頑張って立ち上がったんだ。手を差し伸べたって、いくら助けようとしたって、結局最後は本人のやる気と気持ち次第なんだからね。 キミは私に相応しい助手だよ、フィーネ」 ベルゼアーテはフィーネの頭を撫でる。 「そ、そんな……わたしなんて……」 フィーネがそう言いかけた瞬間ーー 「はいぶーー」 ベルゼアーテは腕を×印にしてダメだと訴える。 「え?ぶー?」 「助手、キミは自信が全くない。私の助手としてはね、自信は大いにあって欲しい。だからキミにはこれから自信をつけてもらう! いいね?」 「え、は、はい!」 フィーネはぴしっとする。 「じゃあまずはお風呂に入って綺麗にしようか」 「はい!」 ーーーお風呂 昼 12:45 「わー!ひろいですー!」 お風呂場を見渡すとたくさんの人が入れそうなぐらいの広さのお風呂場、大浴場といってもいいくらいだ。 「はしゃぎすぎないように、滑って転んだら危ないからね」 「はーい!」 トテトテとシャワーの方に向かう 「わあーー!すごいなぁ……!これどうやったらシャワー出るんですか?」 「そこのボタンを押してから捻るんだよ」 「あ、ここですかーーひゃあ!?冷たい!」 捻った瞬間冷たいシャワーをフィーネは全身に浴びビクッと跳ね上がる。 「すぐあったかくなるよ、ほら」 あったかくなったシャワーを取り、フィーネの手に浴びせる。 「すごくあったかいです!わたしの家はあったかい水でなかったので……」 「貧しかったんだね。でも、これからは毎日あったかいお風呂に入れるから助手の好きなだけ入っていいんだよ」 「はい!いっぱい入ります!」 フィーネは元気よく返事する。 「さて、助手は頭と体、どっちを先に洗うタイプかな?」 ベルゼアーテはシャンプーとボディソープを持ち、フィーネに選ばせようとする。 「えっとわたしは体からですね!」 ボディソープの方をフィーネは選んだ。 「じゃあまずは体から洗ってあげるよ、おいで」 ベルゼアーテは座りこみ、ここにおいでとフィーネに指さした。 「は、はい!」 フィーネは少し恥ずかしながらもとてとてとベルゼアーテの前に座り、背を向ける。 「じゃあいくよ、強かったら言ってね」 「は、はい……」 ごしごし 2人の間に沈黙が生まれる。 ベルゼアーテは考え事をしていた。 次は何を知ろうか。 ベルゼアーテはそればかり考えていた。 一方フィーネは。 恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいっ……! 人に体を洗ってもらうなんてはじめてでっ……! き、気まずいし……な、なにか話さなきゃっ……えっとっ……でもなにをっ……! 思いつかないっ……!でも静かなのもつらいよ……! フィーネは静けさに限界が来てーー 「あ、あのベルゼアーテさんっ……!」 ついベルゼアーテに話しかけてしまった。 「ん?なんだい?」 あ、あわわ、あわわわわ!やってしまったぁっ……!つ、つい……! 「あ、えっと……その!……」 「?」 フィーネはハッと思いついたような顔をして 「あ、あの!ベルゼアーテさんって何歳なんですかっ!」 ベルゼアーテの方にバッと振り向いて聞いた。 「歳かい?うーん、今年で確か……519歳かな」 「ご、ごひゃくじゅうきゅうさいっ??」 フィーネはキョトンとした顔になる。 「519歳、ちょっと色々あってね、今の私は歳も取らず死ぬこともない不老不死なんだ」 「あ、だからいっぱい知ってるんですね!」 「そうだとも」 「そして今は助手のことが知りたいと私はずっと思っているよ」 ベルゼアーテはフィーネに顔前までずいっと近づいた。 「わ、わたしのことですかっ?」 「うん、助手のことは隅々まで聞かせてもらうからね、お風呂上がりにでも」 そう言ってフィーネから少し離れた後、背中を擦るのをやめた。 「さ、後ろは洗えたよ、前は自分で洗えるかい?」 「え、えっと……前も洗って欲しいです……。あ、あと頭も洗って欲しいですっ……」 人に洗われるのが意外と心地よかったため、フィーネは恥ずかしがりながらもベルゼアーテに言った。 「フフ、いいよ」 「あ、ありがとう……ございます……」 フィーネはベルゼアーテの方を向く。 ベルゼアーテはフィーネの体をボディタオルで擦っていく。 ごしごし 「助手はさ、好きな食べ物とかあるかい?」 「す、好きな食べ物ですか……ハンバーグが好きです」 「ハンバーグか、じゃあ今日の晩ご飯はハンバーグにしようか」 「え!?いいんですかっ……!」 フィーネは目をキラキラとさせる。 「嬉しいです、ありがとうございます!」 「喜んでくれて何よりだよっと、はい、終わったよ」 そう言ってベルゼアーテはシャワーでフィーネの体を洗っていく。 シャー……。 「ありがとうございますっ……人にしてもらうのって何か気持ちいいですよね……あったかくてうとうとしちゃいます……」 フィーネは少し眠たそうな顔をする。 「こらこら、ねちゃダメだよ。あとは頭だけだから我慢してね」 「はーい……」 「湯船に浸かるのはまた今度にしようか」 そう呟いてベルゼアーテは頭を洗ってあげてフィーネをお風呂から出した。 ーー洗面所 「ほらほら、起きて助手。髪乾かすよ」 「うー……んぅ〜……」 ベルゼアーテにしがみつきながら目を擦りすごく眠たそうにしているフィーネ。 「……仕方ない、やりにくいけどこのままドライヤーで乾かすとしようか」 ブオォォォォ 「うぅ〜……あったかい……」 ーー寝室 昼 13:15分 「すぅ……すぅ……」 「……また寝たね」 フィーネの寝顔を見ながらベルゼアーテは言った。 「安心できるようになったからか、今までの疲れがどっと押し寄せてきたんだろうね」 ベルゼアーテは少し微笑む。 「はぁ、全く可愛い助手だよ。キミは」 そう言って眠るフィーネの頬をそっと撫で、立ち上がる。 「さて、助手が寝ている間に少し準備でもするとしようかな」 ベルゼアーテはフィーネを起こさないよう、そっと扉を開け、出かけていった。 ーー2時間後 「……ん……うぅ〜……」 フィーネはぱちっと目が覚める。 「あれぇ……おふろ……」 フィーネは目をごしごし擦りながらゆっくり体を起き上がらせる。 「ここ……ベッド……?」 意識がだんだんと覚醒してくる。 「あれっ……?わたし寝ちゃったっ……?」 フィーネはハッとした顔になり風呂場の出来事を思い出した。 「……あ……ああぁぁぁぁぁぁっ……!わたしはなんてことをっ……ベルゼアーテさんを困らせちゃってっ……」 「はっ……!そういえばベルゼアーテさんはどこに……?」 フィーネは部屋中をキョロキョロと見渡すがベルゼアーテは見当たらない。 「ベルゼアーテさん……?」 フィーネはベルゼアーテの名を呼ぶが、何も帰っては来ず部屋は静寂に包まれたままだ。 「っ……!」 フィーネはふと1番最悪なことを想像してしまった。 ……わたし……ベルゼアーテさんに愛想尽かされちゃった……? ……わたしは何を考えているのだろう……。 出会ってまだ1日も経ってない人に……こんな感情持っているんだろう……。 今まで辛かったから……? 苦しかったから……? わたしを必要としてくれたから……? わたしを否定しなかったから……? 本当のわたしを見てくれたから……? ベルゼアーテさんは……わたしに人のあたたかさを教えてくれたからっ……。 名前をつけてくれたからっ……。 家族って言ってくれたからっ……。 だから……こんなにもくるしいのかな……。 悲しいのかな……。 ……いやだ……いやだよっ……! フィーネは布団を強く握りしめる。 「ベルゼアーテさんはいる……大丈夫……大丈夫……だって「今ここで断言させてもらおう、私がキミを捨てるなんてことはない」って言ってたもん……」 大丈夫だと自分にそう言い聞かせ、少し落ち着いた。 「だから……このドアを開けたらベルゼアーテさんがいるんだ……わたしを待ってるんだ……」 フィーネはキッとした顔になり、ベッドを素早く降りた。 バンッ!!! 扉を勢いよく開け見渡す。 二階のようだ、あたりを見渡すもベルゼアーテはいない。 「っ……!」 ダッ!! フィーネは走って少し進んだ先の部屋を勢いよく開ける。 バンッ!!!! ベルゼアーテはいない。 「っ……!!」 ぎりっと歯を食いしばりながら苦しそうな顔をし、フィーネはさらに走って進み、階段を見つけて素早く降りる。 タタタタタッ!!!! 一階に降りると、キッチンや小さいダイニングテーブルがある大きい部屋へと辿り着く。 「っ……!!ぁっ……!!!」 小さいテーブルには紅茶飲みながら本を読んでいるベルゼアーテがいた。 「ん?」 ベルゼアーテがフィーネの方に目を向けるとーー 「ベルゼアーテさぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!!」 フィーネがベルゼアーテ向かってダイブしていた。 「おーっと、危ないなぁ」 ベルゼアーテは紅茶と本を瞬時に消し、フィーネを抱いてキャッチする。 ぎゅっ 「ご、ごめんなさい……えへへ……」 フィーネはしゅんとした顔で謝るも、ベルゼアーテに抱かれてつい微笑んでしまう。 「助手に怪我がなくて良かったよ。怖い夢でも見たのかい?泣き跡がついてるよ」 ベルゼアーテはハンカチを出してフィーネの顔を拭う。 「はい……ちょっと……こわい夢見ちゃいましたっ……」 フィーネはえへへと笑って言った。 「なるほど、だから飛びついてきたわけだ」 ベルゼアーテはフィーネをよしよしと撫でながら言った。 「助手、そんなこわい夢を見てつらーい君が今から喜ぶプレゼントをあげよう」 「え、プレゼントですかっ?」 「うん、私の助手になった記念にだよ」 ベルゼアーテはキョトンとするフィーネを下ろして帽子からゴソゴソと取り出し、プレゼント箱を取り出す。 「はい、助手。開けてみてごらん」 「は、はい!」 フィーネはベルゼアーテから受け取りリボンを解き箱を開ける。 「こ、これは服……ですか?」 「そう、服だよ。助手に相応しい服さ」 「さ、さっそく着てみます!」 フィーネは部屋に戻ってささっと着替えてくる。 5分後ーー 「あ、あの、どうですか……?」 探偵服を着たフィーネが階段から降りてきた。 「似合ってるよ、助手」 「う、嬉しいですっ……!」 フィーネは照れながら言う。 「喜んでもらえて良かったよ。あ、忘れ物だよ」 ベルゼアーテはヘアゴムをプレゼント箱から取り出す。 「ヘアゴムがあったんですね、見落としてました!」 「助手は髪を結んだ方がいいと思ってね、つけてあげるよ」 ベルゼアーテはフィーネの後ろに回り込み、ゴムで髪を結ぶ。 「あ、ありがとうございます」 「さ、助手フィーネの誕生だ。鏡で見てごらん、今の自分を」 ベルゼアーテは鏡台を瞬時に出し、フィーネに見せる。 「わあぁ……!!」 フィーネは鏡に写った自分を見て驚いた。 「わたしが……こんなにっ……」 「ベルゼアーテさん本当にありがとうございますっ……!一生大切にしますっ……!」 「気に入ってくれたようで私も嬉しいよ」 「あ、あとこれを渡そうと思っていてね」 ベルゼアーテはそう言うと、ポケットからあるものを取り出す。 「ネックレス……?」 「お守りみたいなものだよ、いざとなった時には助手をちゃんと守ってくれるからね」 「こんなに綺麗なネックレスをわたしに……」 フィーネがボーッとしていると、ベルゼアーテはいつのまにか後ろに回り込みネックレスをつけていた。 カチャカチャチャリッ……。 「よし、つけれたよ」 「あっ……ありがとうございますっ…!」 フィーネはベルゼアーテの方に振り返る。 「あ、あのベルゼアーテさん!」 「何かな」 「わ、わたしベルゼアーテさんのことせんせいって呼んでもいいですかっ……?」 フィーネはおそるおそるベルゼアーテに聞いた。 「先生?」 「ベルゼアーテさんはわたしのこと助手って言うのならわたしもベルゼアーテさんのことせんせいって呼びたいなってっ……特別な感じありますし……」 フィーネはもじもじと照れながらもベルゼアーテの顔を見ながら言った。 「いいよ、助手」 ベルゼアーテは微笑みながら言った。 フィーネはぱぁっと明るい笑顔になり 「ありがとうございます!せんせい!」 と元気よくベルゼアーテに抱きついた。 「フフ、よしよし」 ベルゼアーテがフィーネを撫でていると ぐ〜 フィーネのお腹がなった。 「あっ……」 フィーネはみるみる顔が赤くなる。 「朝から焼き鳥一本しか食べてなかったからね、焼き鳥温め直して食べようか」 「は、はいっ……」 フィーネは顔を真っ赤にしながらも答えた。 ーー食事中 ーー30分後 「お腹いっぱいです〜!」 フィーネは満足げにお腹を触る。 「それはよかった」 そう言いながらベルゼアーテは本棚から本を魔法で何冊か引き寄せる。 「助手、食後に読書はどうかな?」 「読みたいですー!」 「じゃあ漫画と小説どっちがいい?」 「マンガで!」 「じゃあ私は小説を読もう」 こうして2人は小説と漫画を読み始める。 ペラ……ペラ……。 「あー!お姫様が悪い人になっちゃいました!」 フィーネが椅子から立ち上がる。 「ん?悪い人?」 ベルゼアーテは小説を閉じ、フィーネの方を見る。 「そうです!見てくださいこの漫画!わたしこの漫画のお姫様好きだったのに悪い人に悪いお姫様にさせられちゃったんですよ!」 「闇堕ちお姫様ってことだね」 「うぅ……好きだったのに見た目も変わっちゃって……」 フィーネはしょんぼりしながら椅子に座り直す。 「闇落ちお姫様、ね……」 ベルゼアーテはあっと思い出したような顔をし、考え込む。 「せ、せんせい?」 「よし、決めた」 「へ?」 フィーネはキョトンとする。 「実際に闇堕ちさせてみようか」 「え?だ、誰をですか?」 「この王国の聖女サマをさ」 ベルゼアーテはニヤリと悪どい笑みを浮かべる。 「えぇぇぇぇぇぇぇっ!!!?」 フィーネの叫び声が辺り一帯に響いた。 ーーー ーー ー 次回【闇堕ち聖女サマ編】 序章「お姫様になろう」

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