アプリメーカー

人になった化け物は何を見て何を思うのか 第6話「記憶と絶望」

ーーー遺跡入り口前 遺跡からでると自然や木々達が生い茂っている。人によって整備されていないようだ。 ルールは叫び終わり、一息つく。 「ふゥ…今から人間の絶望する顔が見えると思うとワクワクするなァ…!!」 ルールは歪んだ笑みをする。 「…こんな森さっさと抜け出すとするかァ!」 また走りだした瞬間ー 「ノエラさぁーん!」 前方から大声で走って向かってくる少女がいた。 「!?何ィ!?」 「あぁ!?」 ドシーン! 少女とルールは勢いよくぶつかってしまった。 「ッ…なんだァ!いきなりィ!」 バッとルールは起き上がり倒れている少女を見る。 「ノエラさん!やっと会えたっ!」 少女はルールの声を聞いた途端に起き上がり、ルールの両手を掴む。 「ァ?……まさかァ…」 「そうです!リリスです!二年ぶりですね!」 可愛らしい笑顔を浮かべる少女を前にルールはうつむき、考える。 この肉体の仲間かァ…面白いィ!! これはいい顔が見られそうだァ…!! 「クク…」 うつむき、リリスに見られないように笑う。 「ノエラさん二年ぶりで恥ずかしがっているんですか?私も二年ぶりで恥ずかしいです…」 テレテレと顔を赤らめるリリス。 リリスが照れてる間、ルールはノエラという人間の記憶を見ていた。 …なるほどなァ…今から我が素晴らしき演劇をしてやろうではないかァ! リリスという人間はどんな表情をするんだろなァ?楽しみだァ!ハハハハハッ!! 「…ノエラさん…?どうしたんですか?」 リリスはずっと俯いているノエラ(ルール)を見て不安になる。 「…大丈夫だよ。リリスちゃん!」 ずっと俯いていたノエラは涙を急いで拭き取りながらリリスに笑いかける。 「え、ノエラさん何で泣いて…」 リリスは少し動揺する。 「……だって…リリスちゃんとは二度と会うとは思わなかったし…。リリスちゃんは勇者パーティに入ったんでしょ?」 涙を拭いながらリリスを見る。 「あ、勇者パーティですか。あのですね…」 リリスがニコニコ笑みをこぼしながら言葉を続ける。 「やめちゃいました!」 「え…?」 はァ…? 何を言っているんだァこの娘はァ…。 ルールはこの娘の行動が理解できなかった。 この肉体の記憶を見た情報だとォ、勇者パーティは給料が高くゥ、欲に塗れているゴミクズ共が目指している職だと見たのだがァ…。 この娘はなぜやめたァ…!コイツを利用すればァ勇者とも闘えェ、勇者を倒した後荷物を奪い魔王のいる場所もたどり着いたというのにィ…!! 「な、何で辞めたの…?」 「ノエラさんに会いたかったからです!」 キッパリとリリスは言う。 「そ、それだけ…?」 ノエラはポカーンと口を開ける。 「はい!」 コイツゥ…この肉体(娘)に会いたいが為にィ…!理想職を失ったというのかァ!? この人間のことがわからぬゥ…記憶を見る限りコイツも同じような人間だった筈だァ!! …カマをかけてみるかァ 「ね、話は変わるんだけど私が今まであげた物…できるだけ言ってみて」 「?いいですよ。五歳の頃にくれた綺麗な花飾り!今も魔法で枯れないように管理してますよ!六歳の頃にくれたペンダント!あれは〜〜〜〜」 ペラペラとリリスはあげたものを全て答えていく。 …気持ち悪いぞォ…コイツゥ…!何故全て覚えているのだァ!?もういいィ!このリリスという人間は頭がおかしい奴だァ!ここで時間を食われるわけにもいかん!さっさと街に行って絶望する奴の顔を見てやるゥ!! 「ね、ねぇリリスちゃん!街に戻らない?こんなとこで話するのもなんだしさ!」 焦った顔でノエラはリリスに提案する。 「ノエラさんがそうしたいなら私はそうします!」 「じゃ!いこぉ!」 「はいっ!」 タッタッタッ…。 ー夜ー のどかな風で草花が揺れ、キラキラ輝く魔力がばら撒かれていく。 ノエラとルールは森を抜け、のどかな一本道をゆっくり歩いていく。 そんな中、ルールは後悔をしていた。 我は今物凄く後悔しているゥ…こんな演技しなければよかったとォ…。人間のペースに合わせたらこんなにも遅いのかァ…。 「綺麗な星空ですねー」 リリスが星空を見上げならノエラに聞く。 「うん、そだね…」 ため息をつきながらノエラは答える。 「…ノエラさん疲れてます?ここら辺で休みますか? リリスはノエラの前までタタタと走り、ノエラの顔を伺う。 「…休ませてもらうね。ごめんね、体力なくて…」 ノエラはすまなさそうな顔をする。 「あはは、ノエラさんは気にしなくていいですよ。」 リリスは笑って許す。 「じゃ、テント立てよっか」 「そうですね」 2人協力してテントを立てていき、完成させる。 「できましたねー」 「だねー」 「じゃ!今日はノエラさんに無事会えた記念に腕によりをかけて作りますよー!」 腕が見えるまで袖をめくる。 「久々にリリスちゃんの料理食べるなぁ…楽しみにしておくね!私はキャンプでちょと寝てるから」 ノエラはテントの中に入る。 「はい!できたら呼びに行きますね!何作りましょう〜…シチューとかいいですよねー!」 リリスは楽しそうに料理を作り始める。 ーーーーテント内 「はァ…体は疲れていないのにィ…凄く疲れたぞォ…」 ルールは怠い表情をしてため息をつき、寝転がる。 間違えてリリスに聞こえないよう、聞こえないぐらいの声量で喋る。 「…リリスとかいうあの人間…直接関わってみたがァ…この体が好きだったようだなァ…記憶の時よりもォ…」 ニヤッとほくそ笑む。 「ヤツをどこまで利用できるかァ…元勇者パーティなら勇者の情報は知っている筈ゥ…ククク…とことん使ってやって最後はこの体で痛ぶり殺すゥ…素晴らしいではないかァー 「ご飯できましたよー?」 パサッと入り口からぬっとリリスの顔が出てくる。 「ウォォわァァ!?」 ルールはいきなりのことで驚き、飛び上がってしまう。 「り、リリスちゃん!も、もう!び、ビックリしちゃったよ!!」 ルールはすぐ作り、ノエラになる。 ぷんぷんとノエラらしい怒り方が咄嗟にできるのは流石龍神というところだ。 「何かしていたんですか?ノエラさん」 首を傾げながらノエラに聞く。 「え!?…えーと…リリスちゃんには秘密!!」 ルールは何も思いつかなかったのか適当に誤魔化す。 「そんなことより食べよ!ごはんできたんでしょ!!」 「…はい!食べましょう!」 2人は外に出る。 ーーー外 外に出てみると先程まではそこに無かった机と椅子、シチューが2人分置かれていた。 「…え?…これ…全部用意したの?机と椅子も?」 あの短時間で何をしたァァァ!?あの人間ーーー!? 演技では無く、本気で驚いているルール。 30分ぐらいはかかるだろうと予想していたがリリスは五分で作り上げた。 「ささっと作っちゃいました♪」 反応が嬉しいのかニコニコと笑っている。 「…ハッ!ごはん食べよ!」 リリスが凄すぎてポカーンとしていたノエラは我に返り、椅子に座る。 「ふふふ、頑張っちゃいました。ノエラさん、冷めないうちに食べましょう?」 椅子に座りながらリリスは言う。 「うん!」 2人は座り、手を合わせる。 「「いただきまーす!」」 「はむっ!…美味しい!!」 この料理の美味しさにはルールもニッコリだ。 「そうですか!よかったー!お口に合わなかったらどうしようかと思いましたよ」 リリスはほっと胸を撫で下ろす。 「いくらでも食べれるね!」 パクパクとノエラは食べていく。 「じゃんじゃん食べてくださいねー!」 たのしい食事はあっという間に終わり片付けをした後、2人は眠る準備をしていた。 「ふー…美味しかったよ、ごはん。もう食べれないのは惜しいなぁ…」 料理に満足し、顔が緩みきっているノエラ。 「?明日からずっと食べれますよ!ノエラさん!」 リリスは一瞬不思議な顔をし、すぐ笑顔になる。 「っ!…ああ、そうだね、ごめん」 飯に満足し過ぎてボロを出してしまったァ…!!ヤツにはバレてないだろうなァ? 「リリスちゃん…明日も頑張ろうね」 ノエラが眠たそうな顔でリリスに言う。 「はい!ノエラさん!」 リリスは笑顔で答えるが 「…くー…すぅ…」 ノエラは寝てしまっていた。 「…ふふっ、ノエラさんおやすみなさい」 リリスも目を閉じ、ゆっくりと眠りにつく。 2人が眠りにつき、少しの時間が流れた。 ノエラは眠りから目覚め、ルールとなる。 「…」 ルールはリリスに気づかれないよう、ゆっくり起き上がり、外に出る。 ーー外 緩やかなそよ風がルールの顔を撫でる。 「…たいィ…闘いたいなァ…」 ルールはボソッと呟く。 「全く眠れん…明日まで我慢できるかァ…無理だァ!できんっ…!もうわえはいくゥ…!朝までに戻ればいけるだろゥ」 ルールが街へ向かおうとした瞬間ー 「どこへいくんですか?ノエラさん」 背後から眠っていたはずのリリスの声が聞こえた。 「…!」 ルールはピクリと止まりノエラになる。 「…ちょっと…急用でね」 ノエラは後ろを振り向けない、何故なら表情が崩れてしまっているからだ。 焦りが顔から離れない。 「急用…ですか…急用とはなんですか?」 リリスが一歩踏み込み近づく。 「…ごめん…教えれない。リリスちゃんには秘密なの」 「…そうですか……あ、わかりました!」 リリスは閃いたような顔をし、笑顔になる。 「ん?何?」 よしィ!次に貴様がいうセリフは「サプライズなんでしょうゥノエラさん」だァ! 我にかかれば人間ごときいとも簡単に騙せるわァ! バレたら今までの我の苦労が台無しになるからなァ…。 ルールは無事ピンチから逃れたことを確信し後ろを向く。 「何がわかったの?リリスちゃん」 ニコッと可愛らしい笑顔をするノエラ。 「ノエラさんが私に教えてくれない急用ってもしかして…」 「私に内緒で街を壊滅させて私にプレゼントする!っていうサプライズですよね!!」 満面の笑みでリリスは言った。 「は?」 ァ? ノエラの顔が一瞬で固まった、さっきまでの笑顔とは比べものにならないくらいに。 「え?くれるんじゃないですか?」 キョトンとリリスは傾げる。 何故だ何故だ何故だ何故だァァァァ…!! 何故だァ!?聞かれていたかァ!? いやァ…ここで聞くと自分で言ったと証明していることになるゥ…。ここはァ…。 「あはは…リリスちゃんより弱い私がリリスちゃんに国なんてあげれるわけがないじゃん」 困ったような表情をノエラはする。 「もうっ!冗談はいいですよ!ノエラさん!貴女は龍神なんですから!」 「…!?なんで…」 ルールはリリスが自分が龍神だということを知っていることに驚きを隠せなかった。 「…」 ノエラは俯き、ルールになる。 「…どうしたんですか…?ノエラさー リリスは心配し、俯いたノエラの顔を確認しようとすると。 「何故ェ…何故貴様が知っているゥゥゥゥ!!!」 顔を上げ、ルールはリリスに摑みかかる。 ガシッ。 「!?」 「おィ貴様ァ…!いつから気づいたァ…!わえのことをォ…!!」 ルールは激怒している、時間をかけた芝居が全て無駄になり、リリスが何事もなかったかのような顔をしながら心配してくることに。 「…最初からですよ、ノエラさん」 「最初からだとォ…!?…何故芝居とわかってわえに合わせたのだァ!!」 「ノエラさんがやるなら私もやろうかな、っと。あ、明日からもよろしくお願いしますね?ノエラさん」 平然な顔をしてリリスは答える。 「ノエラノエラうるさいィィィィィィ!!!誰が貴様となんかいるかァ!こっちらもうこりごりだァ!!わえの名はッ!イロラスト・ルールだァ!覚えとけェ!!」 「知ってますけど呼ばれたくないのかなって」 リリスはあははーと緩い笑みをこぼす 「〜〜!!!もういいィ!!人間如きにわえがここまで翻弄されるとは屈辱だァァ!!貴様は簡単には死なせんぞォ!!!」 ルールはリリスの顔を思いっきりぶん殴った。 「…ルールさん、落ち着いてください。話しましょう?」 「なァ…!?何故人間ごときにィ…!?」 ルールの右手はリリスに止められていた。しかも手を絡められて。 「まぁ、勇者ですからね、私も。あ、落ちつきました?ルールさん」 「ァ?勇者ァ…?この頭おかしい奴がァ…!?はァァァァァァァ!!??」 龍神は人生で一番驚いた声を出した。 ーーー 「わえはイロラスト・ルールだァ!」 「勇者はわえを何故知っていたのか明らかになり「私とルールさんが闘います!」 「絶対みてくださいね!!」 「き、貴様ァ!?」 次回「明らかになる勇者の策略!龍神VS存在の勇者!」

流行中!!

《特集》夏!サマー!夏!